CULTURE TALK

カルチャー座談会

私たちのシンクタンク像は
コンサルティング × アカデミック

MEMBER

  • 柳澤 一希

    ポリシーエンジニアリング事業部 副主任研究員
    (工学博士)

    都市環境科学研究科 建築学専攻 博士課程了
    2009年入社

    パブリックコンサルティング第三事業部研究員、同第四事業部副主任研究員を経て、2022年4月から現職。2011年4月~2016年3月、中央大学大学院公共政策研究科兼任講師。

  • 伊奈 ゆう子

    不動産投資調査事業部 研究員

    工学系研究科都市工学専攻 修士課程了
    2022年入社

    建築設計事務所を経て入社。研究員として住宅・不動産ストック政策に関わる調査業務に従事。

  • 三宅 夏海

    ミドルバックオフィス部

    法学部法律学科卒
    2016年入社

    行政機関等を経て入社。総務部を経て、2022年から現職。

経済学的裏付けのある
分析ができる唯一無二の存在

  • 三宅

    今日は当社で働くことに関心を持つ方々に向けて、私たちがどんな業務に取り組み、どんな想いで働いているのかを伝えたいと考え、「カルチャー座談会」と題して、フロント部門で活躍されているお二人に来ていただきました。柳澤さん、入社時の想いについて教えてください。

  • 柳澤

    もともと建築に興味があったのですが、大学で学ぶうちに建築物単体よりも、それらが集まってできる都市に興味を持つようになり、大学院では定量的な都市計画を志向して、地理情報システムの分野で博士課程に進みました。経済学的な裏付けのある分析・予測・評価をしたいと考えていた時に、当社の機関誌で、都市・国土の空間について土地利用・交通・経済・環境を統合したモデルが紹介されていて、興味を持ちました。当時も今もこのようなシミュレーションを実践しているシンクタンクは日本にありません。唯一無二の存在である当社に入りたいと思いました。

  • 三宅

    伊奈さんはどんな想いで入社しましたか。

  • 伊奈

    都市工学を専攻したのは、街づくりに興味を持ったからです。例えば、私が生まれ育ったのは地方のニュータウンなのですが、面的に開発された住宅地は用途も時間軸も均一で、都内の複合市街地と比べると異質な街です。一方、東京の街は多彩で、街ごとにいろんな役割や表情を持っている。歩き回っているといろいろな発見があって、上京した当時とても新鮮に感じました。都市ならではの多様性のメカニズムをもっと知りたいと思ったのがきっかけです。新卒で入社した設計事務所で約5年勤務しましたが、調査・研究の仕事をもっと追求したいと考えるようになり、それが可能な当社に転職しました。

  • 柳澤

    三宅さんは事務的なところで、いつも私たちを助けてくれているのですが、どういう想いで仕事をしているのでしょう。

  • 三宅

    私は法務系の仕事で社会を支える役割を果たしたいなと、漠然とではありますが学生の頃から考えていました。いくつかの組織で事務の仕事を経験し、縁あって当社に入社し、総務部に勤務していたのですが、2022年4月からミドルバックオフィス部という新しい部署ができて、そこで働くことになりました。

提案力に強みを持ち
質の高いアウトプットができる

  • 伊奈

    三宅さんの部署は、簡単に言うと、経理・人事等を担うバックオフィスと、柳澤さんや私の所属するフロントをつなぐ仕事をしているという認識ですが、そういう表現で大丈夫ですか。

  • 三宅

    ざっくり言うと、そういうことです。当社では中央官庁など公的機関や民間企業から調査・研究の依頼を受ける形で仕事が発生するので、入札やコンペなどがあります。そのため入札参加に必要な資料を揃えたり、契約上のリスク審査をしたりしなければなりません。また、各プロジェクトの進捗状況の管理や社内稟議手続きの管理といった仕事をしています。柳澤さん、伊奈さん、それぞれご担当の仕事について教えてください。

  • 柳澤

    中央省庁から発注をいただくことが多いのですが、お客さまと日常的に接して、さまざまな政策課題についてディスカッションし、こちらから「こういう観点での調査・研究が必要ではないか」と提案することもあります。こうした提案力は価値総合研究所の強みで、他社と差別化できるところでしょう。発注されたから業務をこなすというより、一歩踏み込んだ質の高いアウトプットをしていると自負しています。また、こうした提案力が高く評価されている部分ではないかと思います。

  • 伊奈

    私たちの部署は、官民半々くらいの割合で発注をいただいています。国土交通省や不動産の業界団体、民間ではDBJ系のマーケット調査などを手掛けています。大きく分けると政策立案系とマーケット分析系の仕事という言い方もできますね。私自身は住宅・不動産政策にかかわる調査等を担当することが多いのですが、入社してまだ日が浅いので、上司や先輩の指導を受けながら、幅広く業務を学ばせていただいている段階です。

案件ごとに視座が異なり
知的好奇心が満たされていく

  • 三宅

    それぞれお仕事の魅力について、どんなところに感じていますか。

  • 柳澤

    自分の携わる業務によって、世の中を変える新しい政策が生み出されていっていることに、やりがいを感じています。新聞やテレビで報道されることがあるので、そこで社会に貢献していると実感できます。

  • 伊奈

    入社した時に上司から「調べる力と伝える力の両輪が必要」と言われたことが印象に残っています。伝える力のところは、お客さまが何を求めているのか聴く力、把握する力も重要で、それを踏まえた上で伝える力になる。私は調べることは好きなのですが、伝える力はまだまだ。これから身につけていこうと思っています。案件ごとに視座が異なるので、視野が広がり、知的好奇心が満たされていく面白さを感じています。

  • 柳澤

    三宅さんは仕事のどこに、やりがいを感じていますか。

  • 三宅

    私の所属部署は間接部門なので、社内のフロント社員が私たちの顧客だと思っています。「明日までに契約書を渡す必要があるから準備お願い」みたいな無理難題を結構言われるのですが(笑)、実現させるために全力で対応します。三宅に頼めばなんとかしてくれるだろうという期待の表れだと思うので、その期待に応えられた時に、やりがいを感じます。そのために、フロントが今どういう動きをしているのか、普段からコミュニケーションを取って、「そろそろこういう要望がありそうだ」と先回りして準備しています。

  • 柳澤

    いやもう三宅さんがいないと、業務が回りませんから(笑)。

パブリックマインドと
サービスマインドを併せ持つ

  • 三宅

    これまでの話でにじみ出ている部分もあると思いますが、「カルチャー座談会」なので、社風とか社員の雰囲気みたいなお話を聞きたいです。

  • 伊奈

    私はサービス精神みたいなところがすごくある会社だなと感じています。私自身もそうですが、好奇心のある方も多いかな。調査・研究を通じて、好奇心を満たすことを皆さん楽しんでいる。

  • 三宅

    職人肌というか、クライアントの求めるクオリティーをはるかに超えて、自分の作品を究めていく、みたいなところがフロントの皆さんにはあると感じます。楽しんでいるというのは、横から見ていても感じますね。

  • 柳澤

    私が感じているのは、真面目で責任感の強い方が多いこと。政府系金融機関のグループ会社として、パブリックマインドを強く持ち、個別企業の利益ではなく公益、短期的視点ではなく長期的視点というマインドを持つ方が多い。私の部署はとくに中央官庁のエース級の方々とディカスカッションすることも多いので、パブリックマインドについては高く評価されていると感じています。

  • 伊奈

    私の部署では、民間からの発注も一定割合あるので、分野の専門知識を求められる部分に加えて、コンサルティングの役割を期待される部分があるのかなと感じます。サービス精神もそこから来ているのかな。

  • 柳澤

    私たちはコンサルティング能力持ちながらアカデミックな探求ができるシンクタンクです。価値総合研究所の特徴を示すとすると、コンサルティング×アカデミック=シンクタンクという図式になる。

  • 伊奈

    私の上司も同じことを言っていました!

高い志しを持って
議論の輪に加わってほしい

  • 三宅

    会社として今後目指す方向、取り組んでいる課題、個人としての夢といったお話をお願いします。

  • 柳澤

    一般的な総合研究所は、単一の部門に特化した研究員をさまざまな分野で取り揃えて「総合」と名乗っています。ただ、このような「総合」では、専門分野での縦割りになっていることが多く、分野横断的な分析に対応できません。私たちは一人ひとりの研究員が幅広い分野をカバーして、多様な政策課題に分野横断的に対応できるようにしています。そこに大きな特徴がある。

  • 伊奈

    私もいろんなことに対応できるように、案件ごとに何か一つでも多く自分の中にアイデアをストックしていこうと心掛けています。一方で、チームで結果を出していこうという意識も強いように感じます。自分一人で考えていると行き詰まることがよくあるのですが、同僚や上司に気軽に相談できるし、それがとてもありがたい。

  • 柳澤

    数人でチームを組んで取り組む案件が多いと思います。最近はプロジェクトリーダーとして取り組むこともあるのですが、リーダーになって初めて気づいたのは、これまでその役割を果たしていた上司は、案件の提案前のディスカッションの時から、どういうアウトプットにするのか、頭に描いていたのだなということ。自分はそういうロジックで物事を考えていなかったので、今後はそこに挑戦していきたい。

  • 伊奈

    まずは目の前の仕事で上質な成果物をつくることを目指しつつ、長い目では自分なりの強みをつくっていきたいと考えています。一方でワークライフバランスも大切にしたいです。健康と仕事の両立を目指しています。

  • 三宅

    会社としても社員の勤務時間管理にはとても気を配っていると感じます。息抜きの時間をしっかり確保でき、メリハリをつけた働き方ができる環境をさらに充実させていきたいですね。最後に、これから入社してくる方々に向けてメッセージをお願いします。

  • 伊奈

    議論することでお互いに高められ、上質な調査・研究につながるという経験をしてきているので、議論したり考えをシェアしたりすることが好きな人と一緒に仕事をして、刺激をもらえたら嬉しいなと思います。

  • 柳澤

    最近、事業部のレイアウトを変更して、打ち合わせスペースを増やしました。その効果が表れて、議論も活性化しているように思います。高い志を持って、その議論の輪に飛び込んできていただけたらと思います。

  • 三宅

    バックオフィスのほうも、私の所属する部署が新設されたことでもわかる通り、改革が進んでいます。少人数ならではの利点を生かして上質なアウトプットを追求している組織ですので、関心を持っていただけると嬉しいですね。本日はありがとうございました。